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神仏・人間・万物の共生求め

世界連邦 岡山県宗教者大会


 第30回世界連邦岡山県宗教者大会(世界連邦岡山県宗教者の会主催)が6月29日、「すべてに礼をいう心」をテーマに、岡山県浅口市金光町の金光教本部の金光北ウイングやつなみホールで開催された。金光教をはじめ、大本、県神社庁、県佛教会、キリスト教、黒住教、津山宗教委員会、念法真教、立正佼成会からの参加者約3百人が世界平和への願いを新たにした。【金光新聞】

 初めに、午後1時から平和祈願祭が仕えられ、祭主の安武秀信教会部長が祭詞を奏上し、「『世話になるすべてに礼をいふこころ平和生み出すこころといはん』と前教主が詠まれたように、日に日に新たに平和活動に取り組ませてください」と祈願。続いて、各宗派代表者が玉串を奉奠した。
 次に、昨年、金光教立教150年記念として制作されたアニメ「金光さま─とりつぎ物語」の鑑賞が行われた。


 その後、宗教者大会が開会。初めに主催者代表として、世界連邦岡山県宗教者の会の橋本明禅会長が「紛争や人心の荒廃が甚だしい今こそ、私たちが地球市民の一員として、平和な未来構築のために努力し、一人でも多くの関心を高め、世界連邦政府が実現するよう祈念する」とあいさつ。次に、大会長として佐藤光俊・金光教教務総長が、「感謝、真心、親切といった、神仏と人間、人間と人間を結び付ける心情をはぐくみ、われひと共に助かる在り方を大切にする生き方が、世界連邦運動への着実な歩みとなる」とあいさつした。 続いて、岩手大学名誉教授の山崎達彦氏が、「迷走する価値観の現状と信仰の役割」と題して記念講演。戦後の日本における価値意識の変遷を検証し、次のように語った。
 「高度経済成長が終焉した80年代以降、物の見方、感じ方、考え方において、私たち一人ひとりが迷走しているが、それは過度な個人中心主義によるもの。人間とは、個体的な存在であると同時に、協同的に関係し合いながら社会的に生き、また、人間以外の自然的な存在、さらに、神仏をはじめとする超自然的な存在と関係して生きているのである。こうした三重の『関係的存在』としての人間観を復権し、超自然界の構成員としての立場に立って、人権や平和など、あらゆる人間の根本問題を見詰めていくことが必要だ。『超自然界』の一員として、過度に『個人』『人間』『自然』中心主義でない〝開かれた〟人間観に基づく、『物の見方・感じ方・考え方』を掘り下げて発言していくことが、信仰の役割である」
 閉会式では、満場一致で大会宣言を採択。「神仏と人間、人間と人間、人間と万物が共生する平和な世界の実現を目指し、その導き手となっていこう」と、決意を表明した。
メディア  

投稿日時:2010/07/20 14:54:16.006 GMT+9



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