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また駄目かもしれない 【金光新聞】

もう薬に頼るのは、やめます。

 新婚生活を始めた明子さん(当時26)は、間もなく、アトピー性皮膚炎を発症しました。日ごとに症状が悪化していく中で、明子さんは熱心に信心している実家の家族と一緒に、私の奉仕する教会に参拝してきました。
 この時、明子さんの顔は赤く腫れ、血の混ざったうみが所々に出ていました。通院して薬を塗っていましたが、量が増えるばかりで全く良くならなかったそうです。
 「もう薬に頼るのは、やめます。神様しか頼りにできません」。明子さんは私に、そう話しました。私は、「2週間以内におかげを頂きましょう」と告げ、食前訓と食後訓を唱えることと、2日に1度は教会参拝をするよう言いました。
 明子さんは次の日から毎日、参拝を始め、神様に回復を願いました。私は、目を閉じると明子さんの痛々しい顔がまぶたの裏に浮かび、また、「2週間以内におかげを」と日を切ったこともあり、四六時中「どうぞ良くならせて頂きますように」と祈念し続けました。

 そうした中で、明子さんの症状は日ごとに改善し、2週間後には顔の腫れとかゆみが治まったのです。
 こうして、回復のおかげを頂いた明子さんでしたが、その1カ月後に再発しました。しかも、今度はなかなか回復しなかったのです。
 「どうして良くならないのでしょうか」と尋ねる明子さんに私は、「今回は参拝が飛び飛びになっていますね。神様へおすがりする気持ちが弱くなっていませんか」と言いました。
 明子さんは、私の言葉を素直に受け止め、あらためて神様におすがりする気持ちで参拝に取り組みました。やがて、その症状は改善へと向かい始めました。
 そうしてアトピーにおかげを頂いてから4年ほどがたったころ、明子さんは妊娠しました。
 子どもを授かることは、結婚当初から願っていたことで、喜びもひとしおでした。ところが、つわりに苦しむ中でその子を死産しました。その1年半後、2度目の妊娠をしましたが、この時も育ちませんでした。

2人の赤ちゃんが守ってくれたから

 2度にわたって子どもを授かれなかったことにショックを受けた明子さんはある日、「こんなつらい思いをするのなら、信心する意味がありません」と、その沈痛な心の内を私に話しました。私は、「今は意味が分からないかもしれないが、必ず後のおかげになるよう、神様にお願いさせて頂きます」と話し、明子さんの助かりを祈り続けました。
 明子さんは、その後も教会参拝に取り組み、とりわけ2人の赤ちゃんの命日には、みたま様の立ち行きとお働きに、お礼の祈りをささげました。

 そうして2年ほどがたったころ、「妊娠したかもしれません。どうか赤ちゃんを授かっていますように」と、まっ先に教会にお届けがありました。
 この後、病院での診察で妊娠が確認され、夫婦で喜びました。ところが、またも体調が安定せず、入退院を繰り返すことになりました。
 「また駄目かもしれない」と不安に襲われながらも、その都度、お取次を願い、神様におすがりして出産に臨みました。
 現在、明子さんは3人の子のお母さんです。
 「みたま様になった2人の赤ちゃんが守ってくれたからこその、今の子どもたちです」。そう語る明子さん一家の、ここからの幸せと信心の成長を祈らせて頂いています。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2011/07/05 13:24:16.195 GMT+9



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