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神様頂き心のバランス保つ【金光新聞】

どんな仕事にもストレスは付きもの

 ストレス社会といわれる今日。イラストレーターの仕事は自由で創造的な反面、明日の保証がない不安と背中合わせでもある。その中で生み出されるストレスに心のバランスを崩しそうになる時、神様の存在が私を支えてくれる力になっている。

 4年半の会社勤めを経て、イラストレーターとして仕事を始めて15年がたった。
 一般的に、イラストレーターは個人で仕事をしている人が多く、私もその一人である。
 イラストの仕事は、主にクライアント(依頼人)の要望を受けた広告代理店やデザイン会社から、商品や企画のイメージに合いそうな作風の作家に製作依頼が来る。ホームページや登録しているイラストレーターの専門誌などを見て依頼が入ることも多く、それはある日、突然入ってくる。
 自宅を仕事場としていることから、時間の使い方も、打ち合わせ時に依頼者の元に出向くか、こちらに来てもらうか以外は自分次第。クライアントが期待するイメージをしっかり捉え、丁寧に製作して締め切りに間に合うように提出すればいい。
 イラストはメールで送り、毎月の連載が何年も続くこともある。締め切りが幾つも重なった時には、何日も家にこもって、ひたすら机に向かってせっせと創作しなければならない。
 そうして一生懸命描いたものでも、クライアントのイメージに合わなければ、修正の要求が入る。要求に沿って描いていくうちに、私の気に入った部分がなくなってしまった絵を提出しなければならないことだってある。
 それでは好きなことを仕事にしているとは言えないかもしれないが、その種のストレスはどんな仕事にも付きものだろう。

 それでも絵を描くことが大好きなので、この仕事は楽しい。また、仕事を頼まれることで、社会から必要とされていることを実感できる。だから、どんなに忙しくても、要求の多さにうんざりしても、仕事がなく必要とされない寂しさや不安を思えば、何とありがたいことかと思う。
 何よりも描いたイラストに飾られた本や商品、広告などを街で見掛けた時、商品を気に入って大切に使ってくれていると聞いた時には、うれしくてたまらないものだ。それがあるから続けていけるのだろう。
 その一方で、仕事の候補から外れることが続き、いつの間にか暇になると、このままこの状態が続くのではないかと、何とも言えない不安感に襲われる。
 そんな時は、自分以外のイラストに飾られた本がずらりと並ぶ書店に入るのが怖いし、忙しい同業の友人の愚痴や悩みが自慢話に聞こえたりもする。
 周りを嫉妬する気持ちは、それをばねにして製作意欲を喚起する方向には向かわず、ねじれて不安定な精神に変身してしまうことも少なくない。人生にはいい時もあれば、うまくいかない時だってある。自分の思い通りにはいかなくて当たり前なのに。

 そんな私だが、心の中に神様を頂いているおかげで、心のバランスを大きく崩さないで済んでいる。
 また、家族や友人、仕事の相手からの、何げない「ありがとうございます」「とても良かったです」という言葉を通して、神様に励ましてもらっていることを感じ、そこから元気をもらうこともある。
 人に褒められてうれしいのは、何も子どもだけではない。大人だって同じだ。その時のうれしい気持ちを忘れないように、私自身、神様を心の支えに、これから先を歩んでいきたいと思う。

奥原 真子(イラストレーター)
(「フラッシュナウ」金光新聞2014年3月16日号)

投稿日時:2014/03/28 16:19:03.448 GMT+9



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