信心運動

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教報天地 6月号 日々の生活のなかで人を導く

 「神人(かみひと)あいよかけよの生活運動」の「願い」は、教祖様に始まるこの道の信心や助かりの筋道を表現したものです。その四行目にある「神心となって 人を祈り 助け 導き」に関わって、福田浩総務部長が月例祭祭典後の教話で語った内容を紹介します。

誰もが神様に祈られている

 「運動」の「願い」の最終行にある「神人の道を現そう」という文言は、教主金光様の次のお言葉から頂いたものです。
 「あらためて、ご立教にかけられた親神様のおぼしめしとこれを謹んで受けられた教祖様のご信心に思いをいたし、いよいよ神と人とあいよかけよで立ち行く『神人の道』が、一人ひとりの生活に現されてまいりますよう、共々に心を込めてお役に立たせていただきたいと願っております」
 私は、この「神と人とあいよかけよで立ち行く『神人の道』」というお言葉を、自分の願いを神様に聞いていただくだけの信心から、神様のみ心にかなう信心、教祖様が喜んでくださる信心へと、一歩でも半歩でも進めさせていただく。そのことを教主金光様が願ってくださっているのだと思います。それが「神も喜び、金光大神も喜び、氏子も喜ぶ」信心になることであり、自らもおかげを頂いて立ち行く信心の中身になっていくと思うのです。
 直信先覚といわれる先生方も、それぞれの悩み苦しみからおかげを頂かれ、神様が願われる信心へと進み、「人を祈り 助け 導き」という信心へと進んでいかれました。信者さんのなかには、「私には、そんな大それたことはできません」と言われる方もいますが、誰もが「人を祈り 助け 導く」ことができるのです。それは私たち皆が、一人ひとり神様に祈られ、助けられ、導かれて、今日があるからです。


 私がご用する教会で、ある信者さんが教会のトイレ掃除を始められました。教会長だった父が理由を尋ねると、「私は神様のおかげを頂いてきましたので、小さいことでも何か自分にできることをさせていただきたいと思います」と言われました。
 すると、その姿をほかの信者さんが見て、はじめは「何をしておられるのだろうか」という感じだったのが、「私たちも何かさせていただきたい」と思われる方が、一人また一人と出てきて、教会や境内を掃除されるようになりました。やがて毎週日曜日、朝ご祈念が終わると、信者さん全員で掃除されるようになり、その後、お広前でお茶を頂きながら信心話をするということができてきました。

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 一人が始めたことから

 そのなかのご婦人の1人が、息子さんが転勤することになって、他教会へ移ることになりました。しばらくして、その方が移られた教会の先生にお会いした時、開口一番、「あのご信者は熱心な方ですなあ。毎日、教会のトイレを掃除されています」と言われました。
 お話を聞くと、その方が、「私がお参りしていた教会で、ある方が『神様へのお礼として、何か自分にできることをさせていただきたい』ということで、トイレ掃除を始められました。やがて、ほかの信者さんたちも加わるようになり、私もそのまねをさせていただきたいと思って、こうしてお掃除させていただいています」と言われたそうです。その先生は、「ありがたいことだと思わせてもらいました」と言われました。
 その話を聞かせていただき、私が奉仕するお広前に参っていた方が、ほかの教会に行かれても、神様がくださったおかげに少しでも報いたいという願いで、お掃除をされていることを、うれしく、ありがたく思わせていただきました。
 一人の信者さんが、何か人に言われたわけでもなく、神様から頂いているおかげに少しでも報いようと取り組まれたご用が、そのような教会全体の動きにつながっていったのです。「私には、人を助けるとか、導くとか、大層なことはできません」とおっしゃる方でも、神様のありがたさを感じ、自分にもできるご用に取り組まれたことが、周囲にも伝わって、結果として、人を助け、導くことにもつながっていったのです。その方の息子さん夫婦も、後に教会にお参りされるようになり、今も信心が続いています。


 私は、そのご婦人のありようを思い起こすたび、「この方の信心は、まさに『運動』の『願い』そのものだ」と思います。何も大上段に振りかぶって取り組むわけではなく、ただ自分の生活のなかで、真剣にお取次を願い、頂き、今日まで頂いてきた神様のおかげに気づき、お礼と喜びの生活を進めるなかで、人を助け、導くことができるのです。
 そういう「神人の道」を、私たち一人ひとりが歩ませていただくことで、神様のみ心にかなう信心、教祖様に喜んでいただける信心へと、1歩でも2歩でも近づかせていただきたいと願っています。

(2012/06)

   



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