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【巻頭言】天が下に住む人間は神の氏子

今年も各地で平和集会が開催されます。金光教東京平和集会は7月15日、金光教広島平和集会は7月13日、金光教山口平和集会は8月12日、長崎平和集会は8月に、それぞれの願いに基づいて開催されます。

「天が下に住む人間は神の氏子」、「天が下に他人ということはなきものぞ」、「人の身が大事か、我が身が大事か、人も我が身も皆みな人」という三つは、金光教平和活動センター発足時に採択された「宣言文」に盛り込まれました。「宣言文」には続けて、教祖様が願われた世界実現に寄与していくと記されています。この平和活動センターは、金光教広島平和集会を企画・実施する実行委員会が母体となって誕生した団体です。各地で平和集会が開催される中、教祖様が願われた世界実現に向けて祈りを込めてまいりたいと思います。

世界では、今もなお、各地で争い、対立が続いています。ウクライナにおける戦闘の激化はとどまるところを知らず、食料問題、燃料問題という形で私たちの生活にも大きな影響を及ぼすことになり、それは現在も続いています。さらに、パレスチナにおける軍事衝突は、その解決への糸口もつかめないままです。憎しみ合い、殺し合う相手にも、親がいて、子がいて、友がいて、笑顔があって、夢も、希望もあるはずです。

ある研修会の参加者が領土問題に関わって、明治6年のご神伝を引用され、「神仏の宮寺社(みやてらやしろ)、氏子の家宅(かたく)、みな金神の地所(じしょ)」という道理が分からず、わがものであると主張するところにこの問題の難儀があるのではないかと述べていました。

現実世界で、個々の独善的な主張が繰り返される中、「天が下に住む人間は神の氏子」という教祖様が示された世界こそ、世界平和へ通じる道だと信じてやみません。たとえ言葉や考え方が違っていても、天地の間に生きている人間は、神様のおかげを身いっぱいに受けて生きている、神の子に変わりはないと思うからです。

私たちは、神前拝詞で「総氏子身上安全世界真の平和」を祈念しています。戦争や争いがなくなるように祈ることはもちろんです。さらに、日々の生活の中で教祖様が願われた世界を求め、祈り続け、できることを一つでも実践していく行いもまた、大切な中身ではないでしょうか。そうした意味では、各地で開催される平和集会は、平和の祈りと実践を積み重ねてきた金光教の歴史だと言えます。また、私たちが毎日お唱えする「世界真の平和」の意味を確認する場だと思います。

各地で開催される平和集会に思いを致し、御神願成就のお役に立たせていただくとの願いを新たにしてまいりたいと思います。

財務部長 橋本信一

メディア 文字 金光教報 巻頭言 

投稿日時:2024/07/01 10:00:00.000 GMT+9



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