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作文に託された娘の夢【金光新聞】

三人の女の子を女手一つで

 光子さん(53)は8年前に家庭の事情から、三人の女の子を女手一つで育てていかなくてはならなくなりました。幼い娘たちを抱えながら、仕事を続けることは容易ではありません。さらには、職場にも恵まれず、仕事が長続きしませんでした。

 そんなある日、教会に参拝した光子さんは、「家庭用ソーラーパネルの電話営業の仕事があるのですが、どうでしょうか」と、お届けをしました。先生は、「光子さんに合っているのではないですか」と勧め、それから現在まで、光子さんはソーラーパネル販売のテレフォンアポインターを続けています。

 仕事の内容は、各家庭に電話をかけ、太陽光発電の説明をして、興味を持った人に訪問営業の約束を取り付けるというものです。

 しかし、電話をかけても、ほとんどすぐに切られてしまい、話も聞いてもらえません。一日に何百件も電話をかけ、設置を勧めますが、訪問の約束ができるのは、日に数件あれば良い方です。

 光子さんは毎朝、会社に行く途中、最寄りの駅から教会に電話を入れ、娘たちのことや、仕事のことをお届けします。また休憩中にも教会に電話して、「今日はまだアポが一本も取れません。どうぞ終業時間までに取れますように」と、常にお取次を頂きながら仕事を進めていきました。

神様が守り育ててくださった

やがて、何十人もいるアポインターの中でも、断トツの成績をあげるようになり、仕事仲間から、「光子さんて魔法使いみたいだね」と言われるほどになりました。

 「この仕事は、ただお宅を訪問する約束を取ればいいということじゃないんです」と言う光子さん。

 電話を入れた相手の方との会話の中で、設置のメリットを環境面や経済的な観点から判断し、「どうぞお役に立てますように」と祈りを込めて説明をすると言います。

 現在では、娘たちも大きくなり、手がかからなくなりましたが、当初は、家事・育児にも時間を取られ、やむなく子どもたちを知人に預ける時もありました。

 そのころ、小学5年生だった二女が「遠い家族」という題で作文を書きました。その中に、次のような一文がありました。

 「お母さんがお仕事で、お正月に知り合いの人に預けられました。私は寂しいとは思いませんでした。その家にはとてもかわいい犬がいて、奥さんと犬を連れてみんなでお散歩に行きました。3歳の妹が奥さんと犬と前を歩いているのを見て、まるで家族みたいだなと思いました」

 光子さんはそれを読んで、「お母さんとこうして散歩したい。こういう家族になりたい」という将来の夢を、子どもなりにその一文に込めたように思え、申し訳なく思う一方で、ありがたいという思いが込み上げてきました。

 これまで、子どもたちには辛抱をさせてきたにもかかわらず、ここまで元気に育ってくれたのは、仕事に追われた光子さんに代わって、神様が守り育ててくださったからだと思えたからです。

 最近では、子どもたちが家事を手伝ってくれるようになり、「テレビを見る余裕ができました」と笑顔を見せる光子さん。今日も仕事のこと、子どもたちのことをお取次願いながら、元気な心で仕事に励んでいます。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2009/02/20 10:13:42.637 GMT+9



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