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願い以上のおかげ頂く 【金光新聞】

出血が止まりません!

 今から5年前のこと、私(49/女性)は、10年間患った難病の潰瘍性大腸炎が悪化し、全ての大腸を摘出する手術を受けました。ところが、その10日後、わずかに残していた直腸から大出血したのです。
 「出血が止まりません!」。看護師の叫び声が病室に響く中、20人ほどの医療関係者が詰め掛け、緊急手術が行われました。その時は、体内の内臓が全て出てしまうのではないかと思うほどの激しい痛みに、私は死を覚悟しました。
 手術後、麻酔から覚めると、そこは集中治療室でした。もうろうとした意識で周囲を見渡すと、管につながれたたくさんの点滴や輸血が、ぼんやりと目に映りました。
 私は、神様に命を取り留めて頂いたことへのお礼を心中で繰り返しました。
 その一方で、人工肛門を付けながらの生活になったことへの不安と、術後のダメージや長期の入院など、わが身の厳しさに、将来への希望が見いだせなくなっていきました。この先、社会復帰など、もはや夢のまた夢のように思えたのです。

 そうして、深い悲しみと絶望に沈んでいたその時でした。私のベッドを囲むカーテン越しに「うぅ、うぅ」と、男性の苦しそうなうめき声が聞こえてきたのです。
 私はとっさに、「金光様! 私の隣で苦しんでいる方の痛みや苦しみが少しでも和らぎ、天地のお恵み、お力を頂いて回復のおかげを頂かれますように」と、顔も見えないその男性の立ち行きを懸命に祈りました。
 その瞬間、私はハッと気付かせられたのです。
 「何もできないなんてことはない。祈らせてもらえるんだ!」。そう思うと、悲しみのどん底にあった私の心に喜びが湧き上がり、ありがたい気持ちが広がってきたのです。

願い以上のおかげ

 そして、ふと、三代金光様が、「飛行機の音が聞こえますと、いつでも無事に目的地へ到着致しますようにと、神様にお願い致します。子どもの泣き声が聞こえましても、子どもの苦しみがとれますようにとお願い致します。神様はいつでも、お願い以上のおかげを下さいます」とおっしゃったことが思い出されました。
 予期せぬほどの最悪の事態に、私の心は助からない方へと流されていましたが、これを機に次第に変わっていきました。
 たとえどんな状況になろうとも、神様にお任せしながら現実と向き合っていくことが、助かりへとつながるのではないかと思えるようになっていったのです。
 「くよくよしていても仕方ない。自分にできることを精一杯させて頂こう!」。私は、そう決意し、苦しい術後の夜を、今まで心配を掛け、お世話になった人たちに心から感謝の気持ちを込めて、その一人一人の名前をベッドの上で唱え、祈らせてもらいました。

 その後、体は日ごとに回復し、無事に退院することができました。
 この間、入院中に私の隣で苦しんでいた男性と親しくなりました。その方は、当時、がんが転移して2度目の手術を受けた直後でした。
 私は、彼の生きようとする姿から、どれほど勇気をもらったことでしょう。
 この時の経験を通して、人を祈ることで自分が助かっていくことを実感させてもらいました。
 この実感こそが、神様から頂いた「願い以上のおかげ」なのかもしれないと思います。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2011/05/19 10:31:15.198 GMT+9



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