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わが力で産むと思うな 【金光新聞】

つわりがあるのは、ありがたい

 私(43)は、結婚した翌年に小さな命を宿しました。私や夫はもとより、互いの両親や家族も大変喜んでくれ、親の代から参拝している教会の先生からは、「子は、わが力で産むと思うな。みな親神の恵みによるのである」という教祖様のみ教えを添えて祝福して頂き、とてもありがたい気持ちでいっぱいでした。
 ところが、つわりが始まると、ふとしたことで吐き気を催し、食事を取ることができなくなり、ついには入院をすることになりました。
 入院中も、ひどいつわりから、ほとんど寝たきりの状態となりました。そんな中で救いだったのは、「おなかの赤ちゃんは元気ですよ」という、医師の言葉でした。
 やがて、赤ちゃんをおなかに授かった当初のありがたい気持ちはすっかり薄れ、「この苦しみは一体いつまで続くのだろう…。もう、嫌だ」と、心の中は不安や不満でいっぱいになりました。
 その揚げ句、毎日、仕事帰りに病室を訪ねてくれる夫にまで愚痴をこぼすようになっていたのです。

 そんな時、実家の母から病院の私に電話がありました。 「つわりがあるのは、ありがたいことだねえ。赤ちゃんが、元気だと知らせてくれている証拠だからね。あなたたちのこと、毎日祈らせてもらっているから、神様にお任せしたら大丈夫」。母は電話で、こう励ましてくれたのでした。
 つわりが始まってからというもの、自分の苦しさばかりにとらわれ、いつの間にか、大変な思いをしているのは私だけだという気持ちになっていました。母のこの電話で、私は心得違いに気付かせられたのです。
 また、おなかの赤ちゃんも一生懸命「元気だよ」って知らせてくれていたのだと思うと、涙があふれてきました。私はおなかをさすりながら、赤ちゃんに「ありがとう」とお礼を言っていました。
 その時ふと、「母もこんな大変な思いをして、私たちを産んでくれたんだ」という思いが込み上げてきました。

神様が育ててくださる

 私が幼いころ、父の仕事がうまくいかず、苦しい生活の中で、母は家事と育児に加えて、夜遅くまで内職をしていました。大変だっただろうと思います。でも、私の記憶にあるのは、いつも、父と共に神様に祈り、前向きで明るい母の姿ばかりでした。
 そんなことを思い出しているうちに、「お母さん、私を産んでくれてありがとう」という、母への感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。つらい、苦しいと思っていたつわりですが、今こうして私が命を頂いているのは、父母や夫をはじめ、多くの人のお育てを頂いてこそのことなのだと、あらためて気付かせてもらえたのでした。

 その後、母子共に順調にお育てを頂き、出産当日も、全てを神様にお任せする気持ちで、自分でも驚くほど安心して出産に臨むことができました。
 そうして、元気に生まれてくれた長男も小学2年生になりました。少々元気過ぎるところがあって、親としては、つい小言が出てしまいます。
 そんな私に教会の先生は、「自分で育てようとすると無理ができますよ。神様が育ててくださる、そのお手伝いをさせて頂く気持ちでいれば、楽です」と教えてくださいます。
 神様の子育てのお手伝いをさせて頂く気持ちで、私自身も親としてお育て頂かなければと思う毎日です。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2011/09/01 13:58:28.487 GMT+9



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