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大難を小難にして頂き 【金光新聞】

「良かった! どちらもけがしなくて済んで」

 9年ほど前のことです。教会参拝を終えて自宅への帰途に就いた私(39)は、中央分離帯のある片側2車線の国道の中央寄り車線を走行していました。
 冬の日の夕刻のことで、既に陽は沈み、辺りは薄暗くなっていました。車が青信号の交差点に差し掛かった時、対向車線の前方から小型トラックが接近してくるのが目に入った次の瞬間、その車が直前で急右折したのです。
 とっさのことに私は正面衝突かと思い、一瞬、死を覚悟しました。衝突の直前、小型トラックの運転手が携帯電話で話しながら運転している姿が目に入りました。急ブレーキを踏みましたが間に合わず、相手の車の側面に突っ込み、大きな音と共に十メートルほど走って止まりました。この時、私の乗っていたステーションワゴンタイプの車は運転席の前面部分がつぶれ、フロントガラスも割れました。

 衝突直後の記憶が飛ぶ中で、再び意識が戻ると、全身に痛みやけがのないことを確認して、車から飛び出しました。歩道に乗り上げるように停車していた小型トラックからも、運転していた人が飛び出すように出てきました。相手は10代の若者でした。
 その無事な様子に、私は「良かった! どちらもけがしなくて済んで」と声を掛けていました。この時は、何はさておき、互いに無事だったことが本当に有り難く、大難を小難にして頂いたのだと、心中で神様にお礼を申しました。
 小型トラックは建築関係の会社が所有する車で、運転していた若者はその会社の従業員でした。警察官立ち会いのもとで現場検証が行われた後、現場に散乱したガラス片をその若者と一緒に片付けて、その日は別れました。

大難を小難、小難を無難に

 この後、示談へと話が進むはずでした。ところが、その車には保険が掛けられていないことが分かり、しかも事故後、運転していた若者は出てこず、会社の社長が出てきて話し合いはもめにもめ、保険会社の手に負えない状態になりました。
 相手のあまりの不誠実さに、大難を小難にして頂いたありがたさもすっかり消えて、苦々しい思いばかりが募る中で、保険会社から相手方に支払ってもいい金額を、代わりに私が受け取るという形での決着が図られ、損害額の2割程度が戻ってきました。割り切れない思いを残しながら、私はこれを機に、それまで入っていなかった車両保険に加入しました。
 それから1年半後、今度は台風による高潮で車が水に漬かって廃車になったのです。私は、理不尽とも思える一連の出来事にその都度心をかき乱されながらも、その中に神様のお働きを感じていました。そして、とにもかくにも、けがや命に別条のなかったことこそが何よりのおかげだったという思いが、心の中に強く込み上げてきたのです。

 その後、廃車になった車には、交通事故の後に車両保険に加入していたことで保険金が支払われることになり、結果的には、車1台分の購入費用を賄うことができました。
 神様は、私たちの身の上を常にお守りくださり、大難を小難、小難を無難にしてくださり、その時点での不都合も先で繰り合わせてくださいます。私はその神様のお働きに感謝し、ここから先の日々の立ち行きをお願いしています。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2011/09/05 09:48:05.996 GMT+9



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