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教祖百三十年の新春を迎えて

金光教報 『天地』 巻頭言

 天地のお働きのなかで、今月今日の命を頂き、共々に教祖百三十年のお年柄である平成二十五年の新春を迎えさせていただいたことは、誠にありがたいことである。
 教祖様は、前半生を一農民として過ごされ、「残念至極と始終思い暮らし」ていたと述懐されるほどにさまざまな難儀に出遭われたが、神様への真一心で実意な信心を貫かれることにより、人間の親神である天地金乃神様が感応されることとなり、「神と人とあいよかけよで立ち行く」この道の信心による助かりの世界が開かれてきた。そして、四十六歳で、「世間になんぼうも難儀な氏子あり、取次ぎ助けてやってくれ」との天地金乃神様のお頼みを受けられて、自宅を広前としてご神前に奉仕されるようになられ、難儀に苦しむ氏子の願いを神様に、天地金乃神様のおかげの世界を氏子に伝える生神金光大神取次の業に、身命を注がれた。
 こうして、明治十六年九月、「人民のため、大願の氏子助けるため、身代わりに神がさする、金光大神ひれいのため」とのお知らせを頂かれ、翌月の十月十日、ご神命のままに仕えておられた「金光大神祭り」の当日、現身のご用を終えられた。
 ここに、「肉体があれば、世上の氏子が難儀するのを見るのが苦しい。体がなくなれば、願う所に行って氏子を助けてやる」とのかねてのみ教えのままに、永世生きどおしの生神金光大神取次のお働きが現され、時間や場所にとらわれることなく、あらゆる人々に開かれて、神と人が共に助かる確かな道筋が示されることになった。
 以来、私どもが日々、「生神金光大神様」とお唱えしておすがりし、み教えに基づく信心を進めることによって、天地金乃神様のおかげを受け、助けられ、立ち行かしめられてきての百三十年である。それはまた、教祖様のみ跡を受けられた歴代金光様が、それぞれに大変なみ思いをもって、本部広前にあって教祖生神金光大神取次の業を具現してくださり、その御取次、御祈念を頂いての百三十年でもあり、今年はわけて、三代金光攝胤様の五十年の式年にも当たる。
 そのような意義あるお年柄の今年、金光大神様のご信心をさらに求め頂き、現していくことが願われる。その具体的な全教信奉者の取り組みが、「神人あいよかけよの生活運動」である。「運動」の「願い」に示されている、教祖様ご立教以来、百五十四年にわたる本教の歩みのなかに伝えられてきた、この道の信心の道筋をしっかりと頂いて、「神も助かり氏子も立ち行き」と仰せられる神様の願いが成就する信心へとお育てを頂き、全教が心を一つにして、神様のお喜びとなる信心実践に取り組ませていただきたい。
 とくに、お年柄に当たっての取り組みとして、教祖百三十年記念シンポジウムや、教祖百三十年研修の開催が計画されている。記念シンポジウムは、現代に金光大神様の信心を求め現すことに熱意を持って取り組んでおられる本教教師による講話と、教外有識者も含めたパネラーによるパネルディスカッションなどをとおして、教祖金光大神様が現してくださった生神金光大神取次の意義と内容を再確認し、教師、信奉者が人を祈り、助け、導く働きを、いっそうに展開していく契機となることを願ってのものである。
 教祖百三十年研修は、教区、教会連合会、教会、各種団体などが自主的な計画を立てて、ご霊地でご祈念(神習)、講話・共励会・聖跡巡拝、洒掃などを内容とした研修を行うものである。お礼と喜びの心での本部参拝に合わせて、金光様のお徳のなかで、「神人あいよかけよの生活運動」の「願い」に取り組む、教祖様と歩む(聖跡巡拝、神習など)、頂いたおかげを育て、深める、を願いとしている。
 また、「金光新聞」では、神と人とのあいよかけよの生き方が開かれていく過程を伝える、教祖様のご事蹟の漫画を毎月連載し、ラジオ放送では、教祖様の信心を頂き直して現代に生かすことを願いとして、教祖様のお取次の様子などを紹介するドラマを放送する。
 全教での「神人あいよかけよの生活運動」への取り組みをとおして、信奉者一人ひとりの信心が深まり、神様のおかげの世界が広がることとなり、お礼と喜びの心で、十月の教祖百三十年生神金光大神大祭、そして、十二月の布教功労者報徳祭並びに金光攝胤君五十年祭をお迎えさせていただきたいと願うものである。

投稿日時:2013/01/08 15:05:11.829 GMT+9



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