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教主ご就任の日を迎えて

金光教報 『天地』 3月号巻頭言

 暁闇のお道筋に、提灯(ちょうちん)のほのかな灯りが進んでくる。午前3時45分、教主金光様のお出ましである。歴代金光様をはじめ現教主金光様におかれても、ご就任以来変わることのない本部広前へのご出仕であり、1日のご神勤の始まりである。
 午前4時からは、ご神前で金光様の心中祈念が始まり、総氏子の安心、立ち行きはもとより、全世界の平和と人類の助かりをご祈念くださっている。ご祈念を終えられるとお結界にお座りになり、参拝者一人ひとりの願いをひたすらお聞き届けくださり、神様に御取次くださる。
 教主金光様の本部広前におけるご神勤のお姿は、まさに教祖様が天地金乃神様から、「世間になんぼうも難儀な氏子あり、取次ぎ助けてやってくれ」とのお頼みを受けられ、家業を止め、取次のご用に専念せられ、数えきれない人々がおかげを受けてきた、その生神金光大神取次を、今の世に具現してくださっているお姿そのものである。教祖生神金光大神取次の業を伝承し、教統を保全される教主金光様の統理のお働きとして、本部広前生神金光大神取次を頂くなかに、教団すべての営み、全教各教会がおかげをこうむってきているのである。
 教主金光様は平成3年に、前(さき)の教主金光鑑太郎君のご帰幽の後、教主選挙によりご当選になり、全教の推戴(すいたい)をお受けくださり、教主にご就任くだされた。同年6月の教主就任式で、金光様は次のようにおことばを述べられている。

 「全教の皆様と共に、『世話になるすべてに礼をいうこころ』を土台に、日に日に新たに信心生活をすすめ、教団の営みに、教会の働きに、信奉者の生活に、『氏子あっての神、神あっての氏子、あいよかけよで立ち行く』生神金光大神取次の道の真(まこと)を、いっそう現させていただくことができますよう、大みかげを頂き、教団を挙げて世界の平和と人類の助かりに役立たせていただきたいと存じます」

 ご就任以来今日まで、このおことばそのままに全教を統理くださり、総氏子の安心立ち行き、全世界の平和と人類の助かりを、日々ご祈念、御取次くださっているのである。そして、平成21年、立教百五十年生神金光大神大祭時には、

 「あらためて、ご立教にかけられた親神様のおぼしめしと、これを謹んで受けられた教祖様のご信心に思いをいたし、いよいよ神と人とあいよかけよで立ち行く『神人の道』が、一人ひとりの生活に現されてまいりますよう、共々に心を込めてお役に立たせていただきたいと願っております」

とのおことばをもって、これからの教団の向かうべき方向、この道の信心の中心をお示しくだされたのである。
 本年は、教祖百三十年のお年柄である。教団としては、教主金光様のおことばを大切に頂き、「世界・人類の助かりに向けて、金光大神の信心を求め現す─教祖百三十年を迎え、この道のおかげの自覚をもとに信心生活を進め、『神人の道』を開く─」との基本方針のもとに、教祖百三十年記念シンポジウム、金光北ウイングを利用したご霊地での信心研修、そして、「神人あいよかけよの生活運動」に全教信奉者が勢をそろえて取り組み、その内実をもって、教祖百三十年生神金光大神大祭をお迎えさせていただきたいと願っている。
 平成22年12月の第四十五回通常教団会の教務総長理事者説明で、教主選挙および教主統理の意義に関わって、「いわば、教祖様が、神様の依頼を受けられて、家業を止めて御取次に専念されることとなり、多くの人が助けられたので、教祖広前が生まれ、そのなかからまた取次に従う人々が生まれて、今日の教団に発展したのであります。教祖広前が教団のできる元であり、その御取次が代を重ねて受け継がれて、今日の教団があるのであります。これが教団と教会の基本構造であり、国内の教会に限らず、世界中の広前はみな、この基本構造のなかに生まれているのであり、本教信仰の中心はご霊地と本部広前の御取次、教主の統理のもとにあるとの自覚を深めることが、いよいよ大切であります」と述べられている。
 来る3月27日には、22年目となる教主ご就任の日をお迎えする。教祖様に始まる永世生き通しの生神金光大神取次を今に現し、本教を統理してくださっている教主金光様に心からの御礼を申し上げ、み齢(よわい)を重ねられるなかにも、ますます御身お健やかにご用にお立ちくださるよう、祈りを込めさせていただきたい。そして、「神人の道」が一人ひとりの生活に現されていくことを願ってくださっている教主金光様の願いを、全信奉者がわが願いとして信心生活に取り組ませていただきたい。

投稿日時:2013/03/04 13:51:45.155 GMT+9



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