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生き方の本質示す取次【金光新聞】

「これまで何のために勉強してきたのですか」

 私の長男隆一(50)は、高校生のころから心理学に興味を持ち、その道の研究者を目指していました。
 国立大学に進学し、良き師、良き友人に恵まれて、卒業後は関西にある大学の大学院に進学しました。隆一はその際、きょうだいも多いことから、親からの送金を断って、アルバイトをしながら勉学に励みました。
 そうして数年がたち、研究は進みましたが、将来の生計のめどが立ちませんでした。同じ研究室の中には、一般企業に就職する人も増え、隆一は将来に不安を感じていたようです。
 そんなころ、ある先輩から、「私の勤める会社に来ないか」と誘われたのです。勉強してきた専門分野と直接はつながらないものの、安定した企業です。隆一は、迷い悩んで決断できず、ある日、私に電話をかけてきました。それは、「金光様にお取次をお願いします」というものでした。

 「よし、分かった」。
 私はそう応えるとすぐに、今は亡き四代金光様にお届けするために、本部広前に参拝しました。
 私はそれまで、お取次を頂いて自分の進路を決めた経験がありませんでした。息子がお取次を願ったことを親としてとてもうれしく思う一方で、これは果たして、お取次を頂くべきことなのだろうかとも思い、また、金光様はおそらく、神様にお願いしながら親子でよく相談して決めなさい、と言われるのではと予想しながら、お結界に進みました。
 金光様は、お結界で私のお届けをじっと聴いておられました。そして、ただ一言、「これまで何のために勉強してきたのですか」とおっしゃったのです。 
 そのお言葉に、私ははっとして、「ありがとうございました」と申し上げ、お結界から下がりました。
 私は、お届けの前に勝手な予想を立てたことを恥じながらも、心が晴れたような気持ちになり、すぐさま電話で隆一に金光様のお言葉を伝えました。隆一も感じるところがあったのか、「分かりました」と応え、その後、先輩には丁重にお断りをして、新たな気持ちで研究に取り組んだのです。

金光様のお言葉があったからこそ

 それから、次々と思いもかけない展開がありました。若手研究者のための研究助成金を国から頂けることになり、おかげで隆一はアルバイトを辞めて研究に打ち込めるようになったのです。
 やがて、海外の専門誌に論文が掲載され、その業績が評価されて、大学の研究室に助手として採用されました。結婚し、数年後には関東の国立大学の助教授職に、公募の中から選ばれました。
 その後、近くの教会に夫婦で参拝するようになり、教会長先生の教導を頂く中で、博士号を取得。45歳の若さで教授に昇任するなど、次々とおかげを頂いていきました。

 私は振り返ってみて、あの時、金光様のお言葉があったからこそと、人の生き方の本質をお示しくださる、お取次のありがたさをしみじみと感じました。また、就職か研究かと迷った時に、隆一自身がお取次を頂きたいという気持ちになり、金光様のお言葉を素直に受けさせてもらったことは、何よりもありがたいことでした。
 ご縁を頂いて信奉者の家庭に育ち、幼いころから折々に四代金光様のお取次を頂いてきたからこそ、このような、目に見える大きなおかげを頂くことができたのだと思っています。
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2013/09/19 15:26:01.655 GMT+9



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