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教団展望懇談会開催の願いについて

金光教報 『天地』5月号 巻頭言

 去る3月17・18日の両日、本部教庁において第一回教団展望懇談会を開催した。この懇談会は、本教の現状、とりわけ教会布教が厳しい現実に当面しているという現状認識のもと、昨年の教務総長出向の懇談内容を踏まえ、また、戦後七十年の教団の歩みを総括的・反省的に振り返りながら、ここからさらに一人ひとりの信心生活が展開し、神様のごひれい輝く教団としておかげをうむっていくために、教団、教会はどうあるべきなのかを求めて開催したものである。
 戦後の本教は、終戦の混乱の中から「新日本の再建、天下総氏子の安全、世界真の平和実現の為に一路邁進(いちろまいしん)して、わが立教の使命達成の大御蔭(みかげ)を蒙(こうむ)る」との願いを新たに、改めて教祖様のご信心に立ち返り、本教とは何かを求めての歩み出しを開始した。その願いは、たとえば昭和58年に調えられた神前拝詞の最後に「氏子ありての神神ありての氏子 あいよかけよで立ち行く道を世に現さしめたまい 総氏子身上安全世界真の平和のご神願 成就せしめたまえと願いまつる」と盛り込まれ、現在の「世界・人類の助かりに向けて、金光大神の信心を求め現す」という教団の基本方針にもつながっている。その意味で、戦後教団の歩みは、「世界の平和と人類の助かり」に貢献する教団でありたいとする願いに貫かれてきたのであり、そのことに、今日も揺らぎはない。
 また、この間には、「本教は生神金光大神取次の道の実現体」であり、取次教団とも言われてきたように、一貫して生神金光大神取次をもってご神願(本教立教の真義)を成就していく営みを求め、同時に、「信心の興隆と布教の展開」を求めて諸活動を展開してきたのであり、そのことも、今日として変わらない教団の営みとして押さえ直せよう。
 しかし、この生神金光大神取次の内容は、時々により様相を異にしており、戦後以来、昭和30年代までは「結界取次」を中心にし、昭和43年の二課題設定以降は、「現代社会にあって金光大神の信心を現す」との方針のもと、「布教」に焦点を当て、教会にあっては各種の活動に、教務にあっては、社会の難儀を構造的に把握し、それに対して本教信心の価値(思想)を現していくことに力点が置かれ、それらをもって世と人々の助かりに寄与していこうとする諸活動が進められてきた。このことは、社会存在たる本教として大切な営みであるが、必ずしも教会布教の展開と十分につながらなかったという現実もある。
 そうしたなかにあって、佐藤内局以降は、「結界取次の充実と助かりの実現」を喫緊の課題として掲げ、改めて本教信心の中心や、本教教団の存在意義を求め直しながら、ここまで諸活動を進めてきている。かつて佐藤光俊前教務総長は、平成18年の通常教団会で、「教祖金光大神様の御取次、人助けは、社会との接点に立って、孤立するでもなく、社会の価値観に飲み込まれるでもなく、神様の願いや意志の実現する場として、終始、人間の問題と向き合い、人の世に信心による生き方を説き続け、神様の願いの実現を求めて、信心の価値を示し続けられる営みでありました」「教祖様の願いを今日の社会に現すべき教団は、世俗的価値観を相対化した超越的世界観、すなわち神様の願いに生き、徹頭徹尾、信心の眼で現実世界で生起する出来事を捉え、信心の力で『助かりの世界』に導くという意志と願いに貫かれた団体でなければなりません」と述べて、ここからお道の将来を展望できる中身を生み出していくことの必要性を強調していた。
 現内局では、このことを受けて、本教立教の意義を求め直し、本教は、教祖様が「難儀な氏子」を「取次ぎ助けてやってくれ」との天地金乃神様の頼みを受けて始まり、その御取次の深まりに応じて開示されてきたご神願、つまり、神様のみ徳とおかげに満ちた「天地の間」に、「神の氏子」として生かされておりながらも、そのおかげを知らずに難儀をしている氏子に、生神金光大神取次をもって「天地乃神の道」を教え、人の世に「神も助かり氏子も立ち行く」世界を実現していくという、ご神願成就のお道であると確認し直させてもらった。そして、その確認のもと、ご立教以来、教祖広前、本部広前において一日として欠かすことなく、生神金光大神取次を具現し続けてこられた教祖様、歴代金光様のご用姿勢とご内容を頂きつつ、諸施策のうえに現すべく努めてきた。
 教団展望懇談会では、以上のような戦後の歩みを踏まえながら、これから立教二百年に向かって、教団、教会、教師、輔教はどうあればよいのか。信奉者は、どのような信心生活を進めていけばよいのか。「結界取次の充実」とはどういうことであり、取次と布教の関係はどうなるのか。教会と教務の関わりや、教務のあり方はどうあればよいのか。さらに、現代社会への対応や、教団布教のあり方、人材育成のあり方など、今後の教団の課題と目指すべき方向性を明確にしつつ、「信心の興隆と布教の展開」へとつながる具体的な方途を求めてまいりたいと願わせられている。

投稿日時:2015/05/01 09:00:00.000 GMT+9



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