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青少年活動期間にあたって

金光教報 『天地』7月号 巻頭言

 全教勢をそろえた取り組みとして、7月下旬から8月末までを夏の青少年活動期間と定めている。ご霊地では少年少女全国大会や教師子弟の集いなどが行われ、各地でもさまざまな行事が催される。こうした行事への参加をとおして、また、教会参拝をとおして、一人でも多くの青少年が、この道の信心にふれて育つことが願われる。
 今日の青少年を取り巻く環境には、非常に厳しいものがある。青少年犯罪の増加と低年齢化が進み、いじめや虐待の問題は後を断たず、友達や周囲との人間関係に苦しんで、心の病となる子供が増えている。また、大人の言葉が子供の心に届きにくくなり、教育現場でも、家庭環境や親の問題も含めて、子供にどのように対応してよいのか分からなくなってきた、という実情もあると言われている。
 本教関係の高等学校に入学してきた生徒の入学当初の感想文に、「ぼくは、『生かされて生きる』というような消極的な生き方はしたくありません。誰にも頼らず、自分の力で生きていきます」と書かれていたそうであるが、そのようなことを堂々と言う生徒が増えてきたとのことである。本教関係校とはいえ、そのほとんどが未信奉者家庭の子供たちである。核家族化が進み、祖父母と共に生活することもなく、家庭に神棚や仏壇がない家が増え、神様や先祖を拝むこともなくなってきている。
 そのような現代社会にあって、本教の信仰に基づいて設立されている学校法人の金光学園と関西金光学園では、宗教情操教育に力を入れてきている。
 金光学園中学校、高等学校では、「人をたいせつに 自分をたいせつに 物をたいせつに」を合い言葉にした教育が進められ、入学式や卒業式、修学旅行などの学校行事をはじめ、ことあるごとに生徒が本部広前に参拝しており、大祭後の祭場洒掃(さいそう)や生神金光大神大祭への参拝などを行っている。そうしたところから、本部広前に参拝して御取次を頂いてから登校する生徒の姿もみえるようになっている。
 また、関西金光学園の各学校では、「宗教」の授業をはじめ、3年生による本部参拝や教団独立記念祭の前夜に開催されるミュージックフェスタへの出演などに取り組むとともに、数年前に礼拝施設(学校広前)が設けられた。他宗教や無宗教の生徒にも参拝してもらいたいとの願いから、学校広前の神前には天地書附を掲げて「天地金乃神 生神金光大神」を奉斎しているが、神仏や大いなる働き、すなわち、天地自然に対して畏敬の念をもつ場であり、霊前は亡くなられた学校関係者や教師、生徒の霊(みたま)に心を向けるとともに自分自身の命の元である先祖を敬う場であるという説明をしている。そして、広前の後ろにある机のところに宗教の授業を担当している本教教師が座っていて、参拝してきた生徒に参拝の仕方を教えたり、話を聞いたりしている。学校広前ができてから、宗教の授業で学んだことを実践する生徒がでてきており、生徒が変わってきたとのことである。個人あるいは仲間とともに学校広前に出入りするようになり、試験や部活動、進学や就職活動、家庭の問題などを聞いてもらい、一緒に祈ることで、生徒が助かってきている。
 今日でも、子供たちは宗教的なものを求めていること、さらに子供たちが本当に助かるには、信心に基づく生き方が必要だと強く思わされる。 学校広前が生徒たちの心の支えとなっているのと同様に、各教会においても、子供たちの助かりの場となっていくことが願われる。そのためにも、親が子供にかわって参拝し、お届けするだけでなく、親子そろって教会に参拝して、子供自身がお結界に進み、御取次を頂くことの大切さをあらためて思わされる。それぞれに御取次を願い、頂いて、家庭において起きてくる事柄に親子が信心で取り組むということである。
 その際、この天地には「人間は神の氏子」と仰せになる人間の親神がおられること、その親神のみ恵みが天地の間に充ち満ちていること、そのお働きにより人間は生かされていることを実感していくことが重要である。
 たとえば、神様のおかげということでも、いろいろな頂き方ができる。偶然だとか時期が来たからそうなっただけだということではなく、これは神様のおかげである、教会の先生のご祈念、御取次のおかげである、信心させていただいているからこそのおかげであると受け取ることを、子供に伝えていかねばならない。また、自分の思い通りにならないことでも、あとになってみると、思い通りにならなかったことがかえっておかげであったということから、神様のおかげを、自分のその時の思いだけで判断するのではなく、神様がお働きくださっているなかでのこと、教会の先生のご祈念を頂いているなかでの出来事であるという、おかげの受け取り方もある。さらに、すでに頂いているおかげを分からせてもらう、すなわち、当たり前と思っていたことが、実は神様のおかげであったということが分かる、人間は神様のおかげのなかに生かされて生きているということが分かる、そういうおかげの世界もある。
 夏の青少年活動期間にあたって、御取次を願い、頂きつつ、家庭において、親自身が、そのようなおかげの自覚を深めて、お礼と喜びの生活に取り組み、信心に生きるありがたさと喜びを子供に伝えることに努めていきたいものである。

投稿日時:2015/07/01 09:00:00.000 GMT+9



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