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“信心の種”に花と実を【金光新聞】

二つの願いから出た取り組み

 一般家庭で育った私(46)は、30歳を前にしていよいよ人生に行き詰まり、苦しむ中を金光教の信心に助けられました。その後、この助かりの道を他の人たちに伝えていきたいとの願いを持って、金光教教師になりました。
 それから数年がたち、教祖120年のお年柄(平成15年)を迎えた元日のことです。私はそれまでずっと心の中で願い続けてきた二つのことを、思い切って教主金光様にお届けしました。
 それは、教会布教のご用に立ちたいという願いと、結婚のご縁を頂くことでした。
 その二つの願いをお届けし終わると、教主金光様がご神米(※)をお下げくださいました。それを手にした瞬間、「願いに合った信心の稽古をしっかりしていきなさい」と神様がおっしゃっているように思えました。

 そこで、「生神金光大神様、天地金乃神様、ありがとうございます」と、生活の中で繰り返しお唱えすることを、この日から始めたのです。カウンター(回数計)を購入して、1日に千回唱えることを目標にしました。また、毎月一日には、金光様に先月のお礼と、二つの願いが成就するようお取次を願い続けました。
 そうして、1年半がたちましたが、教会でのご用の話は進まず、縁談の話も幾つかあったものの、全て思うようにいきませんでした。
 「神様は、私が願っているようには考えておられないのではないか」。私の心にそんな思いが浮かんできました。
 そこで、私はいったんその願いを保留し、金光様にそのことを申し上げ、自分自身を見詰め直すことにしました。
 それまで、何としてでも教会での布教と縁談のおかげを頂きたいと懸命に願ってきただけに、これから金光様に何をどうお取次を願えばいいのか、自分でも分からなくなっていました。
 この時、毎日千回、神様へお礼の言葉をお唱えする稽古のことが思い出されました。そして、1年半の間ずっと、金光様にお取次を頂きながら取り組ませて頂くことができたことへのお礼が、自然と生まれてきました。

10年間にわたる稽古

 その後、金光様にお取次をお願いする時は、「本日はお引き寄せ頂き、ありがとうございました。日々、大きなおかげを頂き、ありがとうございます」と、参拝させてもらえたこと、日々、立ち行かせて頂いていることのお礼が中心となりました。
 それから3年後の春、教師不在の教会でご用に立たせてもらうことになり、さらにその3年後には結婚のご縁を頂いたのです。そして、神様への感謝の言葉を唱える稽古は、10年間にわたり取り組むことができました。

 金光様にお取次を願った時にお下げ頂く「ご神米」には、それぞれの願い成就の〝信心の種〟が入っているように思います。植物の種でもそのままでは育ちません。土にまき、水や肥料をやったり、手間暇をかけることで初めて命の働きが生まれ、芽吹き花や実が付きます。
 〝信心の種〟も同じように参拝やお取次を頂いて、自分の在り方を見詰め、改まり、生活の上に信心を現わしていくと、神様が働いてくださり、その人その人に合ったお計らいやご時節を経ておかげの花が咲き、実が付くのだ思います。そのことを金光様のお取次を通して、私は確信させて頂くことができました。

(金光新聞「心に届く信心真話」2014年5月25日号掲載)


メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2015/08/26 12:01:15.794 GMT+9



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