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神様の縁つなぐ声掛け【金光新聞】

面倒くさかった連絡

 先日、遠く離れた私の郷里から、少年少女会(*)で後輩だった恵子さん(34)が訪ねてきてくれました。その際、思いがけず、うれしい言葉を聞きました。 「先輩、今だから言えるけれど、私が中学生の時、いつも集会のお知らせの電話をしてきてくれて、本当にありがとう」
 それは、20年も前のことです。私が教会の少年少女会のリーダーをしていたころ、恵子さんはまだ中学生でした。彼女は小学1年生から少年少女会に入会し、当初は楽しそうに参加していましたが、小学校高学年くらいから休みがちになり、中学生になってからは、全くといっていいほど参加しなくなりました。
 集会が終わるたび、私はいつも、教会の先生から「今回の集会に来ていなかった会員や、最近休みがちな会員には、必ず次の集会の連絡をしてあげなさいよ。そして、一声掛けてあげなさい」と言われていました。それで、私は欠席した子や休みがちな子に電話をしていたのです。そのことで、再び参加する子もいましたが、電話をしても無愛想な受け応えで、その気が全く感じられない子もいました。恵子さんもその一人でした。

 私は、 出席する気のない会員に毎回連絡することが、面倒くさくて嫌で仕方ありませんでした。そんなある日、思い余って先生に、「いくら電話しても、もう来ないと思います。連絡しても無駄です」と言ってしまいました。
 すると、「それでも電話してあげなさい。会員が1回でも多く出席でき、お役に立つ人にお育て頂くように、ご祈念しながら…。決してこちらから神様とのご縁を切ってしまうことのないように」と言われたのです。そのため、やめるわけにいかず、渋々ながらではありましたが、先生から言われた通り、ご祈念しながら連絡を取り、一声掛け続けました。
*少年少女会…金光教の教えに基づき、少年少女の育成を進める会活動。

ご縁を頂いた一人一人に祈りを

 そんな中、高校生になった恵子さんが再び参加するようになりました。しかも、ほぼ毎回出席し、やがて会の中心的存在として、積極的に活動してくれるようになったのです。そして、恵子さんはリーダーとなり、共に会活動をリードしてくれるまでになりました。
 その後、保育士となり、やがて結婚し出産を経て、現在は家族そろって教会に参拝しています。そして、わが子と同じ幼児期の子どもと親たちが教会に参拝する日には、保育士としての経験を生かし、絵本の読み聞かせの奉仕をしているそうです。

 恵子さんは、続けて言いました。「中学生の時は、電話があると正直うっとうしく思ったりしたこともあったけれど、先輩がずっと連絡してくれたおかげで、また出席する気になったし、ちょっと気まずく複雑な気持ちで久しぶりに出席した時、皆が優しく受け入れてくれて居心地が良かった。あのままやめていたら、会で学んだ『感謝』や『思いやり』『お役に立つ喜び』を知らずに大人になっていたかもしれない」と。
 この言葉に私は、かつて嫌々ながらも声を掛け続けた取り組みが報われた思いで、うれしさとありがたさでいっぱいになりました。
 現在、私は教会でご用させて頂いていますが、恵子さんの言葉を通して神様から、ご縁を頂いた一人一人に祈りを絶やすことなく声を掛け続けているかと問われた思いです。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています。

(金光新聞「心に届く信心真話」2014年7月20日号掲載)


メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2015/10/29 20:59:37.941 GMT+9



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