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本年を振り返って

金光教報 「天地」12月号 巻頭言

 平成28年も余すところ1か月となった。
 本年、4月の熊本地震をはじめ、10月に発生した鳥取県中部地震や火山活動、台風、豪雨などにより、各地で多くの方が被災された。さらに、東日本大震災から5年を経て、今もなお深刻な問題を抱えている原発事故の処理により、困難な生活を余儀なくされている方々が多数おられる。被災地の方々に心からお見舞い申し上げるとともに、御霊の道立てと、一日も早く心安らかに安全な生活ができていかれるように、祈らせていただきたい。
 熊本地震では、全教から義援金が寄せられるとともに、熊本県教会連合会教会活動支援室、少年少女会連合本部災害復興支援団、大阪災害救援隊、首都圏災害救済ボランティア機構など、さまざまな団体や個人により支援活動が行われ、現在、地元の教会連合会を中心に新たな支援活動の準備が進められていることはありがたいことである。
 教祖金光大神様は、参ってきた人々に、「人間は神の氏子、神のおかげを身いっぱいに受けるように、この身この心を神に向けて信心せよ。わが身におかげを受けて、難儀な人を助けてあげよ」と、親神様が願われる「神の氏子」としての生き方をご理解された。その願いがこうした形となって現れていることも、まことにありがたいと思う。

 来る11日の布教功労者報徳祭並びに金光鑑太郎君25年祭では、「神の仰せどおり真一心に信心しておかげを受け、人を助けて神にならせてもらうがよい」「世界をこの道で包み回すようなおかげがいただきたい」という教祖様・神様のみ思いを受け、国内外で道開きと道伝えに命がけでご用くださった直信、先覚、先師のご遺徳を偲び、御礼申し上げ、そのご精神をあらためていただいてまいりたい。
 金光鑑太郎君には、28年にわたって、教主としての重きご用をなしくださり、「世話になるすべてに礼をいふこころ」とのお言葉をもって、この道の信心の大切な中身を生涯かけて求め、行じられ、お伝えくださった。お取次やお歌に表された生き方をとおして、私たちは、価値観が多様化し、混迷する現代社会を生きる力を頂き、助けられてきた。ご祭典では四代金光様のお徳にあらためて御礼申し上げさせていただきたい。

 金光平輝様には本年3月27日、六度重ねて教主にご就任くださり、教団を統理し、日々、全教の上はもとより、世界の平和と人類の助かりをご祈念、お取次くださっている。そのお働きのもと、厳しい教内外の状況の中で、教会をはじめ、教団、教区の活動の上に、また教会連合会や各種団体など教団各面の活動の上にも、ここまでおかげをこうむってきていることは、もったいなく、ありがたいことである。
 教主金光様は、四代金光様がお示しくださった信心をそのままに頂き、行じていかれる中で、平成21年、立教150年のお年柄に、「あらためて、ご立教にかけられた親神様のおぼしめしと、これを謹んで受けられた教祖様のご信心に思いをいたし、いよいよ神と人とあいよかけよで立ち行く『神人の道』が、一人ひとりの生活に現れてまいりますよう、共々に心を込めてお役に立たせていただきたい」とのお言葉をもって、これからの信心実践の指針をお示しくださった。
 本年の教主就任式では、「このうえとも、全教の皆様と共に、神と人とあいよかけよで立ち行く『神人の道』が、一人ひとりの生活に現されてまいり、世界の平和と人類の助かりのお役に立たせていただきますよう、おかげをこうむってまいりたいと存じます」とのお言葉を頂いた。

 平成31年には立教160年のお年柄をお迎えする。そのお年柄に向かって、日々、お取次を頂いて「神の氏子」としての自覚を深め、「神人の道」との教主金光様のおぼしめしを、めいめいの信心生活の上に、教会、教団の各面に現させていただきたい。

投稿日時:2016/12/02 09:00:00.000 GMT+9



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