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みたま様がお礼の参拝【金光新聞】

急なマリ子さんとの別れ

 「妻が亡くなりました。これを機に金光教に改式させて頂き、葬儀をお願いしたいのですが」、夜中に正文さん(75)からの電話を受けた私(42)は、 一瞬頭が真っ白になりました。妻のマリ子さん(71)は闘病中だったとはいえ、あまりにも急な別れでした。
 20代のころから持病があり、義姉の勧めで信心を始めたマリ子さん。教会に参拝しながら闘病を続け、おかげを頂いて50代半ばまで美容師として働き、自宅で差し支えなく生活することができていました。しかし、合併症を患ってからは参拝することが難しくなっていました。
 マリ子さんの勧めで参拝を始めた夫の正文さんは、足の病気で膝から下を切断しなければいけないところを神様の奇跡的なおかげを頂き、それ以来熱心に信心するようになりました。最近では、マリ子さんの分までお参りしてお取次を頂くようになっていました。
 とはいえ、代々仏教でご先祖を祭ってきた正文さんが、金光教に改式されるのにはよほどの覚悟があってのことです。その決断には、熱心に信心するマリ子さんを見てきた息子さんの思いも後押ししたようでした。

 長年信心を続け、子や孫たちにも信心を伝えてきたマリ子さんの葬儀を私が仕えて送らせて頂けることをありがたく思いながら電話を切り、床に就きました。
 「ピンポーン」。明け方、玄関のチャイムの音で目が覚めました。教会には、お参りした人を感知するセンサーが玄関に付いています。「こんな時間に誰だろう」と、寝ぼけ眼でお広前へ行きましたが、誰もいません。鍵も掛かっています。不思議に思いつつも、再び床へ就きました。

みたま様からのメッセージ

 次の日は、 徹夜で葬儀の準備をしていました。明け方少しうとうとしていると、 またチャイムが鳴ったのです。すると妻が、「今、チャイム鳴ったよ。確か昨日も鳴ったよね?」と、私に言います。すると、「あれはマリ子さんや。マリ子さんがお礼参拝に来られたんや」という言葉が私の口を突いて出たのです。自分の口から出た言葉に自分でも驚き、はっとして時計を見ました。昨日と同じご本部での金光様のお出ましの時間です。昨日のこともあり、しっかりと戸締まりを確認していたので、誰もいないことは明白でした。
 「こういう不思議な話を聞いたことはあったけど、本当にあるんだね」そう話す妻の言葉を聞きながら、私は「マリ子さんはどうしてここに来られたのだろう?しかも、2日連続で同じ時間にチャイムを鳴らすなんて…。もしかしたら、マリ子さんは私に何かを伝えたかったのでは」、と思えました。
 すると、お道の信心と出合えて本当に幸せだったこと。金光様の下でお祭りしてもらえることが無上の喜びだということ。亡くなって自由な身となり、しばらく参拝することができなかった教会に来ることができてありがたいということ。そんなマリ子さんの思いが浮かんできたのです。

 そして私は、マリ子さんのみたま様に導かれるように、葬儀式を無事に仕えることができました。
 私は、神様、みたま様は、私たち一人一人にメッセージを送ってくださっているのではないかと思うようになりました。そして、そのメッセージを見落とさないよう感性を磨き続けていくこともまた、信心の大切な稽古の一つだと感じています。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています

(「心に届く信心真話」金光新聞2016年9月18日号掲載)

メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2018/01/29 10:28:52.803 GMT+9



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