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神様との縁を結び直す【金光新聞】

古びた天地書附

 数年ぶりに、街で偶然出会った同級生の一郎さん(49)は、表情が暗く、人相が変わるほどやつれていました。話を聞くと、親の跡を継いだ工務店の経営が悪化し、家族にいろいろと問題を抱え、自身も原因不明の感染症で入院するなど、次々と不運に見舞われたと言います。
 そして、「金光教の教師をしているなら、一度、おはらいをしてほしい」と頼まれました。金光教では、おはらいはしませんが、ここからの立ち行きを願うお祭りならと引き受けました。
 後日、私は一郎さんの事務所を訪ねました。一郎さんは以前、不運続きの中で、霊能者を呼んだ時のことを話してくれました。霊能者は事務所に設けていた神棚を指さし、「いろいろと祭ってあるが、肝心の大元となる神様につながっていない。いくら祈ろうともこれでは守ってもらえない」と言い放ったそうです。

 その神棚はとても立派でしたが、あちらこちらの寺社のお札を雑多に並べて祭ってあるだけで、一郎さんは日頃手を合わせることはなかったそうです。よく見ると、その中に古びた天地書附も祭られていましたが、どうしてここにあるのかは分からないとのことでした。私は、一郎さんに神棚をきれいに掃除して、お祭りまでの間、毎日手を合わせるようにお願いして、その日は帰りました。
 教会に戻った私は、果たしてどのようなお祭りを仕えればよいかと悩みました。神様につながっていないといわれるような状態から、どうすれば立ち行く道が付いていくのかと、しばらくの間、神前で祈念を凝らしていました。やがて、私は次のような思いに至りました。「私に厄災や悪運をはらうようなことはできないだろう。まして、一郎さんを神様につなげる力など私にはない。生神金光大神取次のお働きにすがる他なく、そのお徳によって神様に祈りをささげ、一郎さん家族が立ち行くおかげを頂こう」

新たな出発

 そうして祭典当日、新しい天地書附、ご神米、お神酒に加え、神棚にお供えするためのご献備(けんぴ)と玉串を準備して、これを機に一郎さん一家が天地金乃神様とのご神縁を結び直し、 ここからのおかげを頂けるよう、祈りを込めて祭典を仕えました。
 翌日、一郎さん夫婦が教会に参拝し、「昨日はありがとう。とてもいいお祭りだった。感動して、泣けて泣けてしょうがなかった。今は、とても晴れ晴れした気分だよ」と、話してくれました。彼の表情は、たった一日で人相がここまで変わるのかと思うほど、穏やかなものでした。

 それから3カ月が過ぎたころ、一郎さんの様子をうかがいに工務店を訪れました。明るい表情で出迎えてくれた一郎さんは、「実はあの後、また霊能者が来て、『ご神体が戻って、大元の神様にもつながっている。この家の運気もずっと良くなった』と言ってたよ。それに不運と思っていた問題にも、それぞれに神様からのメッセージがあるように、今なら思える」と言うのです。私は、ありがたく思うと同時に、生神金光大神取次の深遠な働きに胸を強く打たれました。
 一郎さんはその後、教会に夫婦でお参りするようになり、生活上での一つ一つのことを神様にお守り頂いています。家庭の中も穏やかになり、工務店の経営も順調です。難しいと思われていた問題にも立ち行く道が付いていき、運命が好転したといえるようなおかげを頂いています。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています

(「心に届く信心真話」2017年6月4日号掲載)
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2018/08/15 15:23:46.546 GMT+9



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