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あなたがあって私がある ~幸せが生まれる生き方~

金光教報 「天地」1月号 巻頭言

 皆さま、平成31年の新春をお迎えさせていただきましたこと、心よりお慶び申し上げます。
 本年も、それぞれの生活の中で、「あいよかけよで立ち行く」在り方を求めさせていただきたいと存じます。その時に大切なのは、「あなたがあって私がある」という関係作りだと思います。
 例えば、夫がサラリーマンで、妻が専業主婦の家庭なら、夫が、「俺が働いているから家族を養えているんだ」という思いでは、「あなたがあって私がある」という関係ではありません。
 また、「私が家事をしているから夫が外で働けている」という思いもそうでしょう。妻は夫が元気で働けていることに、夫は妻が家事をしてくれていることに、どれだけ喜びとお礼の心を持っているでしょうか。
 周りの人に対して、「お世話になっています。ありがとうございます」という思いで接すると、相手の方が喜んでくださるだけでなく、自分の気持ちも穏やかになってきます。
 これは人様だけでなく、物に対しても同じです。私たちは衣食住のお恵みを頂いて生きていますが、お世話になる物にお礼を申し、大切にしていくことが、幸せを生む生き方につながるのです。
 四代金光様は、「私は眼鏡を掛けておりますが、朝起きてから晩寝るまで、一日中、眼鏡のお世話になっております。いつも、この眼鏡が人間だったらどうだろうと思うのです。日当を出して、時間外手当ても出し、夜食も出して、今日は遅くまで本当にご苦労でございました。ありがとうございましたと、お礼を言うに違いありません。
 ところが、眼鏡がものを言わないので、つい、お世話になっていることを忘れがちなのです。私は眼鏡を掛けたり外したり、拭いたりする時、いつもご苦労さま、ありがとう、という心をもって扱わせてもらうように心掛けております。
 眼鏡だけではありません。衣食住すべて、お世話になりどおしになっている私です。私は、お世話になるすべてに対して、お礼の心を忘れないようにと、そういう心を持ち続けさせてもらいたいと願い続けております」とおっしゃっています。
 ある酪農家の方は、長年、乳牛を一家の恩人として大切にされ、毎朝、牛に向かって、「あなたたちのおかげで、酪農家として生計が成り立っております。きょうもよろしくお願いします」と手を合わせ、「あなたたちのおかげで、今月はこれだけの収入を頂くことができました」と心を込めてお礼を申しています。すると、たくさんの乳量があり、しかも脂肪の割合が高く、よい値段が付くのだそうです。
 「あなたがあって私がある」という関係は、常に相手を立てる、相手に喜んでもらう、ということです。それは、人様だけではなく、お世話になる物に対しても、そういう関係を作っていくことが大切なのです。
 朝起きた時、布団に対して、「あなたのおかげで、ゆっくり休ませていただくことができました」とお礼を申し、雨の日には家に対して、「あなたのおかげで、雨に当たらずに住まわせてもらっております」とお礼を言う。
 世話になるすべてを恩人として敬い、感謝の気持ちをもって生活をさせていただくことが、「あなたがあって私がある」という生き方です。
 私たちのいのちを支えてくださっている衣食住は、ものこそ言いませんが、そのことをよく分かっています。人や物にお礼を申す稽古を始めていけば、家庭の中に感謝し合うという関係が生まれてきます。
 どうぞ皆さまにとって、今年が良い年になりますよう、お祈り申し上げます。

金光教教務総長 西川良典(年頭ラジオ放送から)

投稿日時:2019/01/04 11:50:48.395 GMT+9



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