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異国の地で神様を実感 【金光新聞】

祖母からもらった手紙

 7年前、 私(28)が初めて英国のロンドンに留学した時のことです。留学はおろかロンドンを訪れるのも初めてだった私は、一人でやっていけるか、正直不安でした。
 そんな中、出発前に祖母から一通の手紙をもらいました。祖母は、家族に神様のありがたさを伝えたいという思いから、誕生日や入学、卒業といった人生の節目には、いつもプレゼントと一緒に手紙をくれるのです。
 その手紙には、「今回の留学といったチャンスに恵まれたのは、神様、ご先祖様、皆さまのおかげです。行けることに感謝しなさい。心配しなくても、いつも神様と一緒、亡くなったじいじも守ってくれているから大丈夫。困った時、不安な時には『金光様!』と言っておすがりしなさい。教会の先生もいつも祈ってくださっているのだから安心です。そのことを本当に感謝して日々過ごしなさい。不安になった時、心配になった時、落ち込んだ時には、この手紙を読み直しなさい。必ず元気が出るから」と書いてありました。
 この手紙を読んで、不安な気持ちが一瞬で安心に変わり、前向きな気持ちになれました。

 ホームステイ先の家族は優しく、充実した日々を過ごしていましたが、1カ月後、あるトラブルからホームステイ先から出なければならなくなったのです。
 慣れない外国の地で途方に暮れた私は、母に電話をしました。母からは、「神様にお願いしながら探しなさい」 と言われ、 神様にお願いしながら不動産屋を回りました。
 すると、たまたま入った不動産屋に日本人の従業員がいました。話をすると、その方は金光教の教会に参拝したことがあると言うのです。私は、「これは神様のお導きだ! 世界中どこへ行っても、いつも神様が見守ってくださっている」と実感しました。
 その不動産屋さんの紹介で次の住まいが決まり、そこで気の合う友人たちと出会うことができました。

神様が守ってくれている

 そして、半年間の留学を終え、帰国する日のことです。私は、パスポートや財布を入れたかばんを、駅に向かうタクシーに置き忘れてしまいました。パニック状態で実家に電話をかけると、母は、「半年間おかげを頂いてきたお礼を神様にしっかりさせてもらいなさい。そして、神様にお願いしながら探しなさい」と言ってくれました。
 私は、言われた通り、神様に祈りながら待っていると、母から電話があり、「今から言う番号に電話をしてみて」と言われました。
 何が何だか分からないまま電話をかけると、タクシードライバーが忘れ物のかばんを届けてくださり、おかげで無事に帰国することができたのです。
 私のかばんに気付いたタクシードライバーが、通りすがりの日本人に、パスポートに書いてある実家の番号に電話をかけるよう頼んでくれたとのことでした。この奇跡的な出来事を通して、あらためて、神様の存在を身近に感じることになりました。

 この留学を通して語学力が身に付いたのはもちろんですが、それ以上に神様におすがりすれば、どんな時でも、どんな場所でも、神様はそばにいて、助けてくださるということを学びました。
 そして、教会の先生をはじめ、家族や多くの人に祈られていることを実感することができた留学となりました。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています。

(「心に届く信心真話」2018年12月2日号掲載)
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2019/12/26 06:34:25.332 GMT+9



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