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神様に語り掛ける稽古【金光新聞】

弟の手術をきっかけに

 長い間お参りしていませんが、 お願いさせてもらってよろしいでしょうか。実は、弟が…」と、真子さん(56)は、幼い頃に祖母とお参りしていた教会に電話をかけました。
 母親は熱心に参拝していたのですが、真子さんは県外に嫁いで、教会から足が遠のいていました。そんな中、バリバリ仕事をしていた弟が、職場での朝礼中に突然脳出血で倒れたのです。
 真子さんは電話で教会の先生に、神様のお守りを頂いて、弟の手術が成功するようお願いしました。真子さんの母親も、すぐに教会でお取次を頂きました。そうした祈りの中で、弟の手術は無事に終わり、その後も順調な経過をたどるおかげを頂くことができました。
 弟が助かったお礼の参拝が、真子さん自身の意思で教会にお参りするきっかけになりましたが、弟が順調に回復しているにもかかわらず、どこか表情に明るさがありません。そのことが気に掛かった教会の先生は、「ところで、あなたご自身はどうですか」と真子さんに尋ねました。「先生、実は…」と、真子さんは話し始めました。

 真子さんの夫は厳格な上に、思ったことははっきりと口にせずにはおれない性格の持ち主です。一方、真子さんは優しく、周りに気配りができる人ですが、家事を段取りよくこなすのが苦手なところもありました。そんな真子さんに、夫は、段取りの不備などを的確に指摘するのです。真子さんにも言い分はあるのですが、思いを夫にうまく伝えられません。
 ストレスが重なり、気持ちの持って行き場もないまま、落ち込むようになったのです。夜も眠れず、体調も優れなくなり、心療内科でもらう薬も増えているということでした。しかし、教会のお結界で心の内をありのままに話すことができ、真子さんの表情はほっとしたようでした。

親に物を言うように

 その後も、 真子さんは参拝のたびに先生から「大丈夫。神様はいつもそばに居てくださってますよ」 「自分に自信を持って」と励ましてもらうとともに、「親に物を言うように、その都度、神様にお願いして、そのことが終わればお礼をする。そうすれば信心になると、 教祖様が教えてくださっています」と、ご理解も頂きました。
 真子さんは、その教えを道しるべに、 つらい気持ちになった時には、「今ちょっと落ち込んでいます。よろしくお願いします」と、 また、 眠れなくて心配な時には、「すごく心配です。どうぞよろしく」と、その時その場で、自分の気持ちをそのまま、神様に語り掛けるようにお願いする稽古を続けました。

 真子さんはもともと、家族皆のために役立ちたいという思いが強く、義父母の看病とお世話を引き受け、子や孫たちのことも気に掛けながら、一人で懸命に頑張っていたのです。しかし、再び教会にご縁を頂いて、神様にありのままを願ってお礼をしていく稽古を続けるうちに、一つ一つのことに神様のお働きを頂いているのを感じられるようになっていきました。それとともに夫との関係も改善し、次第に体調も整っていきました。
 教会へ参るたびに神様へのお礼が増え、「先生、ご神米を入院している友人に持っていきました」と、神様のありがたさから、友人を祈れるようにもなりました。真子さんは、以前にも増して忙しい毎日を、神様と一緒に元気にありがたく過ごしています。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています。

(「心に届く信心真話」2018年12月23日号掲載)
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2019/12/29 07:21:27.995 GMT+9



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