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「信心の稽古は参拝から」【金光新聞】

三代金光様のお取次

 わが家は、祖母のおかげでお道にご縁を頂きました。祖母は、農家の5人きょうだいの長女で健康に育ってきましたが、18歳で嫁いだ後、目の病気にかかりました。
 何人かの医者に診てもらいましたが、「治療法がなく、このままでは失明してしまう」と言われ、困っていた中、嫁ぎ先で金光教の信心をするようになっていた姉から、岡山のご本部にお参りするようにと勧められたのです。
 祖母はわらをもつかむ思いでご本部に参拝し、お結界で三代金光様に病気が治るようお願いしました。三代金光様は「心配はせんでもよい。必ずおかげが頂ける。家の近くに教会があるから毎日お参りさせてもらいなさい」とおっしゃいました。
 帰って探してみると、本当に家の近くに教会があり、祖母は早速お参りしました。教会の先生に、三代金光様に頂いたお言葉を伝えると、先生は「金光様がおっしゃるように必ずおかげは頂けます。ただし、明日から朝参りをさせてもらいなさい。朝参りをすれば、信心の稽古がより進みますから。1週間すれば、必ずおかげのもとが見えてきます」と言ってくれました。そこで朝参りを1週間続けたところ、目が良くなる兆しが現れ、その後、あっという間に完治したのです。

 それからの祖母は、66歳で亡くなるまで、ずっと朝参りを続けました。卵の行商をしていた祖母は、訪問した一軒一軒で、自分が受けたおかげを話し、病気の人や産後の肥立ちの悪い人がいると聞くと、「1週間、金光教の教会に朝参りをすれば、必ずおかげを頂きます」と言って、何人もの人を信心に導き、助けました。それが神様へのお礼だと、祖母は考えていたのです。
 日々、信心のありがたさを感じていた祖母でしたが、婿養子を迎えて結婚した一人娘に、なかなか子宝が授からないことを気にしていました。祖母は、三代金光様にお取次を頂くと、金光様から「心配せずに信心の稽古をしなさい。必ず男の子が授かる。その後、女の子が授かるから」とお言葉を頂き、喜んで帰ってきたそうです。
 三代金光様のご理解の通りに、心配な心を神様にお預けし、信心の稽古に取り組んでいると、間もなく長男の私が生まれ、3年後に妹が生まれました。祖母は「金光様の言われることにやはり間違いはない」と、さらに確信したのでした。

祖母から教わった信心

 私は、2歳の頃から小学校に上がるまで、毎日、祖母に手を引かれて朝参りをしていました。参拝の行き帰り、祖母は私にたくさんのみ教えを教えてくれました。「お道の信心は、喜びが大事」「信心の稽古は教会にお参りすること。いくら家の神様を拝んでも、信心の稽古はでけへん。元気なときに教会にお参りして、先生のお話を聞いて、それを実践していく。そこまでいったら大したもんやで」。
こんなことをよく話してくれました。
 祖母が亡くなってからも、私は教会への参拝を大切にし、み教えを頂いて、安心と喜びの生活を送らせて頂いています。私は今、このありがたいお道を人に伝えたいと、家の前にみ教えを書いた掲示板を設置しました。その内容について尋ねてきた方には、信心のお話をさせて頂いています。

 祖母が私に残してくれた一番の贈り物は、このお道の信心です。この信心を子どもたちにしっかりと手渡すことが私の今の願いです。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています

「心に届く信心真話」2019年6月2日号掲載
メディア 文字 信心真話 金光新聞 

投稿日時:2020/07/03 10:16:38.492 GMT+9



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