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内局就任に当たって 状況を反転させる力と働き

金光教報 「天地」8月号 巻頭言

 このたび、教主金光様から教務総長のご任命を賜り、新しい教務理事の方々と共に、内局を発足させていただくことになりました。
 教務総長推薦委員会からの指名を受け、早速教務理事の人選に当たりました。その時に考慮したのは、「所長経験者に御用に当たっていただきたい」ということでした。所長の先生方には、それぞれの機関の役割と働きを現すために、活動を企画・立案・実施し、そのための財を組み立て、さらには活動を担う人材を育成してきた経験があります。そんな先生方に、これまで培ってきた経験と見識を発揮してもらえれば、心強いと考えました。
 さらに、先生方にはもう一つ共通点があることに気が付きました。それは、私から見てどの先生も「大きく変わった」ということでした。
 新しい教務理事の先生とは、お互いがお道の教師にお取り立てを頂いた頃からの知り合いで、数十年来の信心と御用の歩みをよく知っている間柄でもあります。私として、それぞれの先生との出会いから今日までを振り返ると、どの先生も、その時々の御用をとおして、大きく変わってこられました。とりわけ、所長になってからの変わり方は、とても刺激的でした。
 「信心は広いところへ連れて行ってくれる」と言っていた先生がいますが、まさにこの言葉のように、所長という立場になってからの信心の世界の広がりは、私にもひしひしと伝わってきました。また、教会長にお取り立てを頂いた先生もいますが、その立場が教会と教務をまたぎ越させたのでしょうか、さらに信心の世界が広がったように見受けられました。そして信心の世界が広がっていく様子は、楽しそうでもありました。
 さて、私たち新内局は、大変な状況でのスタートとなりました。新型コロナウイルス感染症の影響で、世界や社会の先行きが見通せず、これまでの生き方や暮らしをそのまま続けることが困難な状況です。加えて、これまでも厳しいと言われてきた教内の現状も、さらに厳しさが増してきています。
 しかし、「大変な状況」は同時に、「大きく変われる状況」でもあります。この、大変な、そして同時に大きく変われる状況にあって、大きく変わっていく経験をし、その楽しさを味わった先生方と新内局の船出が迎えられたことは、頼もしい限りです。
 教祖様のご信心の醍醐味は「反転」だと思っています。42歳の大患で教祖様が経験されたように、難儀の中で神様に心を向けることで、「それでもなお」お働きくださる神様の思いに触れ、「それだからこそ」救い助けようとされる神様のお働きを感じ取ることで、教祖様は難儀を受ける生き方から、神様のおかげを受ける生き方へと生まれ変わられました。教祖様の生き方が反転したのです。
 こうして生まれた神様と教祖様との縦軸が、「神人の道」を開いていきました。それ故に、どんな状況の中にあっても、神様との縦軸を頂くことで「それでもなお」「それだからこそ」という、状況を反転させていく力と働きを、教祖様のご信心、「神人の道」はもたらしてくださいます。
 これから4年間、教主金光様の御取次を願い、頂きながら、教務理事をはじめ、諸先生方と共に、お道の中で、それぞれのところで反転が起こり、それぞれが大きく変わっていけるよう、教務としての役割と働きを現していきたいと願っております。
 どうぞよろしくお願いします。

岩﨑 道與(教務総長)

投稿日時:2020/08/03 09:19:56.179 GMT+9



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