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神様と一緒に一歩を踏み出す【金光新聞】

仕事の悩み抱え参拝

 一夫さん(44)は2年ほど前、身の上のことを気軽に相談できる場を探すうちに金光教の教会にご縁を得て、ずっとお参りを続けています。
 最初は、主に生活の立ち行きと良縁を神様にお願いしていましたが、ある時、思い切って職場での悩みを教会の先生に打ち明けました。「働き始めた頃は、いい雰囲気の町工場だと思っていたのに、受注が減って売り上げが落ちてきたためか、最近は社長の機嫌の悪い日が多くなりました。職場の雰囲気も暗くて、何だか周りから八つ当たりをされている気がするんです」
 一夫さんは人付き合いが苦手でしたが、休まず真面目な仕事ぶりから、社長や同僚からも信頼されていました。しかし、その後、社長に難しい仕事を押し付けられたり、急に怒鳴られることがたびたびあり、仕事のことを思うと気が重くなっていました。
 一夫さんの話を聞いた教会の先生は、神様は教会だけではなく、家にいても職場でも、何をしていても、いつも一夫さんと一緒にいてくださるんだよと、優しく教えてくれました。さらに、「神様には、大きいこと小さいことという区別はないから、どんなことでもお願いしていいですよ」と言ってくれました。

神様に願って再就職

 それからというもの、一夫さんは参拝の回数が増え、日常生活での出来事を先生に聞いてもらいました。職場のことや将来のこと、2人で暮らす母親のことなどに、神様のおかげを頂きたいと願って信心するようになったのです。先生と一緒にご祈念をしていくうちに、いつも神様が見守ってくださっていると感じるようになっていきました。
 そうして、一夫さんは工場の仕事を辞める決心をしました。きっと教会の先生には分かってもらえる、勇気を出して新しい一歩を踏み出したいと、前向きに決断できました。一夫さんは少しすっきりした表情になっていました。
 その後、神様にお願いしながら、面接試験を幾つか受け、給食センターの仕事に再就職できました。今までに経験のない仕事内容で、配達業務や早朝の暗いうちから出勤する日もあり、一夫さんは続けられるかどうか心配になりましたが、毎日、神様と一緒に職場に通わせてもらうよう心掛けました。
 慣れない仕事で、時には失敗することもありますが、見守ってくれる神様の確かな存在を感じ、一夫さんは、その時々に神様にお願いしながら、一つ一つ乗り越えていきました。教会の先生は、「神様と人とは別々ではなくて、人間は皆、神様に包まれて生活しているようなもの。そういう分け隔てのない神様の温かさを感じられれば安心ですね」と、繰り返し教えてくれました。

同僚の立ち行き願う

 そうして半年が過ぎた頃、同僚の若い女性が、職場で突然暴言を吐き、他の同僚につかみかかるという出来事がありました。その場面を目撃した一夫さんに、以前の職場で体験した人間関係のつらさがよみがえってきたのです。
 教会に参拝し、不安な気持ちを先生に聞いてもらっていると、同僚の女性が立ち直れるよう、願う自分に気が付きました。先生に話すと、「分け隔てのない神様の心を頂いて、一夫さん自身が信心で変わってきた証しですね」と言ってもらえ、先生と一緒に、女性をはじめ同僚みんなの立ち行きをご祈念しました。
 一夫さんは、今日も教会でお取次を頂いて、自分の仕事のことも、職場の皆のことも、同じように神様にお願いして、神様と一緒にという気持ちで仕事に励んでいます。

※このお話は実話をもとに執筆されたものですが、登場人物は仮名を原則としています。

「心に届く信心真話」2022年2月9日号掲載

メディア 文字 金光新聞 信心真話 

投稿日時:2022/12/29 10:00:55.586 GMT+9



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