
皆様、明けましておめでとうございます。
新しい年を迎え、健康、経済、人間関係の上に神様のお守り、お導きを頂きたいと、誰もが願っていることと思います。
とりわけ、あらゆるところで、「分断」が進み、人との関わり方がだんだん難しくなっている世の中だからこそ、私としては、ご信心によって仲良くなる在り方がそれぞれのところで生まれてくることを願わずにはいられません。
金光教祖様は、信心をするというのは、神様と仲良くなっていくことだと教えてくださっています。そして、神様と仲良くなるためには、神様とよくお話をすることが大切であるとして、そのために三つのことを意識するようにと、教えておられます。
その三つとは、お礼とおわびとお願いです。この三つを意識しながら神様とお話をしていくと、神様と心が通い合うようになるとおっしゃっています。
この三つのことは、神様と仲良くなるためだけではなく、人と人との間でも大切なことだと思います。この三つ、「ありがとう」というお礼と、「すみません」というおわび、そして「お願いします」というお願いが交わされている時には、その間柄は良いものになっているはずです。とりわけおわびが言えている時には、問題が起こったとしても、大きくならずに収まっていく場合が多いと思います。
でも、なかなか「すみません」と素直に言えない私たちです。だからこそ、私はまず神様に向かって「すみません」と言う「稽古」に取り組んでいます。教会にお参りをして神様とお話ししていると、不思議と素直に自分のことをそのままに見つめられるようになります。そこから、これまた不思議と素直に「ありがとうございます」「よろしくお願いします」、そして「すみませんでした」と、神様に向かって言えるようになってきます。このように、神様とのお話をとおして心を整える稽古を続けることで、いつの間にか、人に向かっても言えるようになってきました。
先行きが見えにくい世の中だと、何かとぎすぎすした関わり方になりがちです。だからこそ、もしよろしかったら、金光教の教会に足を運んで、神様に向かってお話をする「稽古」をしてみませんか。その稽古を通じて、誰に対しても素直にお礼、おわび、お願いが言えるようにならせてもらいましょう。
そうやって今年一年、あなたの周りにうれしく、ありがたいことが生まれてくるように、とお願いさせていただきます。(ラジオ放送『金光教の時間』年頭放送より)
教務総長 岩﨑道與