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【巻頭言】道は人が開く

金光教報 10月号 巻頭言

 教祖140年生神金光大神大祭が、教主金光様ご祭主のもと10月1日、8日、10日の3日にわたって本部広前で執り行われ、そのごひれいを頂いて、各お広前でも同じ願いの中ご奉仕されます。
 教祖様に始まるこの道の信心の息吹は、140年という歳月を経て、日本はもとより世界各地でその地域に染み込むようにして確かに受け継がれ現されてきました。
 そうしたお道開きの根底にあるものは「道を世界中に広めなければならない」と常に仰せられていた教祖様のみ思いを頂いてであり、「自分が受けたおかげを手本にして世の中の人を救い助ける」との神様への報恩の信心であろうかと思います。
 そのような思い願いに支えられ、常に揺さぶられ続ける中に、お道は展開し続けてきたともいえます。お道を伝えることは、昔ができやすく、今が難しいということはなく、いつの時代も容易なものではなかったはずです。創意工夫によって生み出された方法手段ではなく、このありがたいお道を伝えずにおかないとの情熱とそれを支える生きた信心が、それを乗り越えさせたのだと思います。難儀を抱えている人の助かりを願って、何度も何度もその家に足を運びお導きをしたといった実践は、させられるのではなくせずにはおれないというものであったのでしょう。
 そうしたお道開きは、もとより人の助かり立ち行きを切に願われる神様のお働きがあってのことでもあります。その神様からのお働きかけは、いつも私たちに降り注いでいますが、それに気付くことなく過ごしてしまい、後から考えて、あの時に神様がみ手を差し伸べてくださっていたのだと分からされることがあります。
 思えば私の家の助かりも、問題を抱え困窮していた先祖が、たまたま買い物に出た先で「どのようなことでも助けてくださる」との教祖様のうわさを耳にしたことからでした。そして、そのうわさに縋るようにして参拝した教祖様のお広前で助けられたのであります。
 このような神様のお働きは、形は違っても今ご神縁を頂いている全ての人にあったことだと思います。さらにいえば、今の今もその神様のお働きは、難儀を抱え助かりを求める私たちの周辺の誰かにも注がれているはずです。けれども声もなく形も見えない神様のみ思いは届きにくく気付かない。だからこそ、そのみ思いを少しでも分かる私たちがその御用の一端にでもお使いいただきたいとの願いを持たせていただくことが要ると思います。
 教祖140年のお年柄に当たり、あらためて「道は人が開け。おかげは神が授ける」との教祖様のみ思いを体し、まずは私の信心を進めさせていただきたいものであります。
総務部長 山本正三

メディア 文字 金光教報 巻頭言 

投稿日時:2023/10/01 19:39:58.561 GMT+9



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